フリーゲーム「妹のドリームランド」開発室

RPG フリーゲーム ツクール RPGMaker ボカロP 温州みかん 月曜日更新

「丁寧な仕事」をする

関西のある地方では、仕事の遅い人に「丁寧な仕事をしておまはんなぁ」と言うらしいです。 知らんけど。

そういう意味ではなく本来の丁寧な仕事です。


結論
押さえるべきポイントがあって、そこには全力投球する
押さえるべきポイントとは一番最初に目につくところ、消費者(プレイヤー)の購買基準、判断、評価に直結するところ

ゲームの完成は妥協の産物です
しかし、ポイントを押さえなければなりません。

・アイコンとなるタイトルロゴやタイトルそのもの
・メインヒロインのイラスト
・(新鮮でわかりやすい斬新なシステムを一目見て理解できるサンプル画像)
ほか、簡潔かつ興味を引く紹介文は本編以上に力を入れなければなりません

動画コンテンツでいうところのサムネイルや見出しが重要、わかりやすい表現、画面構成に努める、テンポよく30秒単位で切り替えていく といった部分です。

何のヒネリもないタイトル画面やサムネイルを出している筆者が語るな、と読者の中には突っ込まれる方がいるでしょう、その通りです。
自分でも、これはダメだよな、と思っているフシがあるのですが、制作中は これが最高だ! と信じて疑っていないのです。 一言で言うと筆者はセンスがないのです。

そのセンスについては有料の書籍やブロク、Youtubeなのでも紹介されているので、私よりもっと優れた方に教えを乞うほうがよいでしょう。

最近 イラストに費やす時間が長くなってきている気がする



序盤
序盤は大切です。
オープニングの長さについては賛否両論あります。
フリゲでも長いオープニングは作者の力量を示しているので、期待値が上がる
と言っても、個人制作のフリゲなんだから、期待値の上限がそこまで高くないから短い方がいい

などなど、です
必要なのは興味を引く斬新さ、テンポのよさです。
次に優先するのは「わかりやすさ」です
このゲームはどのようなゲームなのか、主人公(プレイヤー)の目的は何なのかを明示する仕込みが必要です。
「勇者\N[1](ハロルド)は国王から、はるか東の魔王を倒すように命じられた」
とテキストで表示するのは古典的過ぎますが、何の説明もなく、だだっ広いマップに放り出されるよりマシなのです。
で、例に出した無骨な演出では「これは、そういう雰囲気のゲームなんだ」と印象付けることができます。
良くも悪くも、ですが。

そして、序盤のイベントは簡潔にまとめ、テンポを大事に、なるべくオープニングを含めて30分以内に、独自のシステムならその説明・戦闘チュートリアル、仲間がいるならその加入、武器・装備の更新、レベルアップ、最初のボスの撃破 すかさず次の展開への"引き" まで進められるボリュームに抑える方がよいでしょう。

このあたりの調整を「丁寧に繰り返す」ことでプレイヤーの心をつかみやすくできます。

 

中盤
中盤はダレてしまいます。
脚本の見せどころといった感じでしょうか。
あるいは、パーティーメンバーの構成、スキルの構成で戦闘の自由度を増したり、船や飛行船の入手などによって探索範囲を広げるといった工夫も必要になります。

 

終盤
終盤の盛り上がりについては、それだけで2、3本コラムが書けてしまうほど技術的な要素がてんこ盛りになっています。
そして、あらゆる先人が語りつくしています。
ストーリーテリングの一番大事なところだとされていますが、筆者は実は中盤から終盤に至る“流れ”こそ大事なのではないかと思っています。
キーとなるキャラクターの新規登場による切り換えタイプと序盤からことあるごとに繰り返される伏線回収タイプです。
ボスを倒すごとに、主人公の剣が輝くとか、ヒロインが意味深なことを言うとか……。
そして、この盛り上げ方の2タイプは、実は両方併用して使えます。
切り換えタイプのほうが衝撃が大きくなり、また、ツクりやすいのでこっちを推奨します。
で、その流れに付け加えるように、伏線をあとから張ることもできるのです。
しかしながら、雑に張り付けるとかえってくどくなるので、この作業にも「丁寧さ」が望まれます。

 

最後に
満足がいかない仕上がりになった、思い通りに進展しない場合もあります。
そのとき、ヤケクソでもとりあえずツクる能力 も必要※です。
1週間でRPGをツクったときはそうでした。
プロ界隈でも<納期の悪魔>と呼ばれている<魔の力>です。
しかし、場合によっては「丁寧な仕事」を優先する必要があるのでしょう。
大きなプロジェクトではその辺りの判断をディレクターさんやプロデューサーさんがしてくれるので問題ないのですが、個人制作では難しいところがあります。

ですが、プロジェクトを一応完成させたあとでも、序盤の展開やプロモーションに"ちょっと引っかかる何か"や"無駄が多い"と感じたなら、再考して、最善の形に作り替えることも辞さないキャパシティが求められる場合もあります。

ツクラーでありがちな序盤の町やイベントをツクり込んだり、タイトルロゴにこだわったりすることは、実は、理にかなっていると言えるのです。

 

※このブログもヤケクソで書いています