フリーゲーム「妹のドリームランド」開発室

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創作の最も楽しい瞬間

こういうものを作りたいな と夢想する瞬間

次に楽しいのはその一部が形になったとき
完成の瞬間は楽しいというより、達成感とほっとした気持ち

 

1 今、プロットを組みながらシナリオを書いている 楽しい
今回は筆者の体験談です。
今年の6月あたりからSRPGの制作を試みていたのですが、2回エタナってしまいました。

ざっくり~~
魔女として捕らえられた主人公の少女が、ナゾの魔女の使い魔の力を借りて追っ手から逃げ切り、攻撃職にクラスチェンジして無双する、ついでに戦争の元凶もやっつける
~~というストーリーでした。

ですが、敵・味方ともども、戦う理由や報復する理由、そもそも、主要な敵となる聖騎士が執拗に主人公を付けまわす理由とか、盛れば盛るほどストーリーが難解になってしまい、当初入れようとしたキャラクターをリストラしたり再雇用したりして、いろいろとぐちゃぐちゃになってしまったのです。
そこで、新しくプロジェクトを計画し、ちゃんとシナリオを仕上げてから取り組もうとしているのですが、この構想の初期段階はすごく楽しいです。
重い荷を下ろして、寒くも暑くもない山を登っている感じです。

 

2 序盤が形作られると、また楽しくなる

顔グラも描いています
(そのうち 色彩調整して96x96で仕上げる)
最近、画像検索で弓エルフより魔法エルフのほうがHitしやすい

序章:SRPGではシステム説明のチュートリアルの戦闘マップを最序盤に用意し、それを序章と呼ぶ文化があったりなかったりする と1章、2章あたりが出来上がると、それなりにゲームっぽくなります。 いわゆるゲームの序盤です。
特攻やバフ効果、ユニットの成長なんかをあまり気にしなくてもいい段階です。 ストーリー分岐ももちろんありません。
ゲーム制作で面倒くさい“調整作業”をしなくていい段階でもあります。

このあたりまではスムーズに進むので、楽しいですし、そういった手間のかかる作業を後回しにしても、後回しにしている負い目を受けることは一切ないのです。

 

3 完成時は、意外と「楽しい」「ワクワクする」感情は湧いてこない
完成時は、ほっとします。
正直、やった作ったぞ。 作り終えたぞ。 という達成感は得られますが、ドミノ倒しを成功させたような爽快感はありません。
苦しみから解放される、といったようなマラソンのゴールや登山の踏破などの達成感と近いかもしれませんが、真逆の感動とも言えます。

なぜなら、創作における完成とは、妥協の産物だからです。

しかもゲームであるなら、公開後のバグ通告や、改善要望などが来るので、公開後が本番感さえあります。
正直、完成時に楽しかったと思うことはありません。 しばらくたって、完成作品の制作過程を思い返し、あのゲームは作っていて楽しかったな、と過去にふけることはあっても、完成時:デプロイメントのクリックの瞬間は楽しいとは思わないのです。
ツクラーが総じてエターナるのは、一番最初、制作の初期が楽しく、それが快楽的にはマックスな状態で、それから尻すぼみ的につまらくなっていくからなのだと思っています。

 

4 結局のところ
何が何でも完成させるんだ、という「鉄の意志」がなければ、ゲーム制作は難しいのかもしれません。
1週間、2週間、あるいは1カ月というスパンを決めてツクるというのも手ですが、それはある程度、そいうマネジメントやツクールの操作に慣れている人向けのアドバイスです。 初めてでは、工数の振り分けや管理ができないので、期限内に自分のクオリティを出し切っての完成は、まず、望めません。
最初は短編、と言われますが、ツクっているあいだに構想が3倍くらいに膨れ上がるのがツクラーです。
その規模は短編というにはあまりにも大きすぎます。
なので、実際のところ、何年も活動を継続されている方の初公開作品は、それなりの大きさがあります。
構想が許容量を越えつつあっても、面倒くささが勝りつつあっても、継続してツクりつづけるためには、自分が好きなモノをツクること、あるいは、タスク過多に陥らない程度のアウトプット能力(技術・体力・環境)が必要であるように感じます。