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「対話型AI」の娯楽コンテンツへの転用

ChatGPTに代表される対話型AIのテクノロジーが世界を圧巻しています。
当然のように、ゲーム業界、フリーゲーム界隈でもその利用方法について、いくつかの提案、挑戦、発表がされました。

メイドロボは実現するのか?

有名な画像生成AIサービス(FREEでも利用可なのでとりあえず紹介)
stablediffusionweb.com

それらについては、本職の評論家の先生方が有料・無料記事で解説されていますので、今更私がコメントを付けるのもおこがましくおもいます。
「丁寧な口調で冷たく/明確に言い切る」という古のAIのイメージがそのまま踏襲されて、疑似的人格モデルとして採用されていることに、逆にSFっぽさを感じます。

そもそも対話型AIとは、質問文の中から「言語アルゴリズム」にそって「キーワード」を導き出し、その「キーワード」に関連性の高い語句をデータベースから拾い上げ「言語アルゴリズム」によって自然な文章に落とし込む技術です。
まるで、話しているかのように。
なので、データベースの中の優先順位が変わればアウトプットも変わりますし、そのアウトプットが正確なデータであるという保証もありません。
この選出基準もAIが判断しているので、どういう法則性でその「語句」を拾い上げたのか、開発者もよくわからい状態なのです。

正確性を期すために、おそらく、独立する二つの論理回路から、重なる「語句」を「true」として導き出し、アウトプットする仕組みに変えたようです。
一つは関連性を優先、他方は正確性を優先。
フロー上は「候補」にフィルタ処理を入れていることになります。
これにより、アウトプットの精度を格段に上昇させることが可能です。

おっと、ここに、筆者が2018年に書いた、SF短編小説が…

piapro(ピアプロ)|テキスト「【掌編小説】シンギュラリティ」

さて、本題。
この対話型AIをフリーゲームに取り込めるか、というと、私の答えはNOです。
わざわざ、大量の電力を食うサーバーにアクセスしなくても、自分の頭のなかで可能なことだからです。

本編にからまない村の人(モブキャラ)の会話を生成したり、ストーリーやプロットを考えてもらったり、成長パラメータを振ってもらったり、といった活用法は、確かに有用だと思われます。
しかし、自分で打ち込んだ方が速いし、たまに誤変換や入力ミスがありますが、意図したものを制作するという意味で、正確だからです。
言ってしまえば、ゲームに反映できる部分とは
皆が知っている、広く行き渡った「知の表層部分」だけで成り立っている、と言えるからです。
それは、私でも可能で、そこからゲームに深みを持たせるためには、知の表層部分に導入となる中間層、発見になる深淵の知識、技術を取り込まなければなりません。
例えるなら、AIにプログラムは書けるけれども、使いやすく、かつ、最適化された構造になるとは限りませんし、書いた人のクセ見抜くシステムを構築するぐらいなら、その人に書き直させたほうが速い、ということです。

しかし、この対話型AIは何かと話題に上り、その波に乗っかる、という意味でAIを利用するのは戦術的にアリだと思います。
それにしても、読書感想文を書いてくれるAIができたことに驚いています。

IAと読書感想文のPV

www.nicovideo.jp

 

追記:2023.6.5 誤植訂正