フリーゲーム「妹のドリームランド」開発室

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RPGの「舞台設定」や「人物設定」

結論:取捨選択ができるなら、とことん、練り込むべき (だって楽しいじゃん)
作品への落とし込み方が重要で、それは設定を繊細に組み上げるスキルとは別物

 

RPGMaker Unite 発売日発表記念 2023年4月6日(木)

ゲーム制作に限らず、漫画や小説など創作活動をされているかたは、「自分の世界」を「創造」するのが大好きです。
しかし、壮大過ぎる世界は、それを形にするのに壮大過ぎる時間、手間ヒマを費やします。
また、細かすぎる風景描写、キャラクター描写も、場合によってストーリーのテンポを悪くすることになります。 わざわざ苦労して、マイナスポイントを量産してしまっているのです。
「壮大な世界」は個人制作の現場では悪循環になってしまうことがしばしばなのです。
とても悲しい、としか言いようがありません。

結論を言ってしまえば、何を読者、視聴者、プレイヤーに伝えるべきか、という優先順位と、作者が表現したい優先順位がズレてしまっていることが多いからです。
「壮大な世界」をあますところなく表現したい、というのは作者のエゴでもありますが、原動力でもあるので、悪いことではありません。
制御できればいいのです。

 

例として【放浪の剣士】を設定します。
名前:ハロルド
性別:男性
年齢:24歳 3月生まれ
目的:密命を受け、王国から奪われた宝剣を探している
家族構成:父、王国近衛騎士(ゲーム開始時は隠居)(母:地元の商人の二女)弟が2人いる ゲーム開始時は音信不通だが、上の弟は母の実家を手伝っている、下の弟は敵国の傭兵部隊で盗賊まがいのことをしている:ゲームでは登場しない するかも?)
利き手:右利き
戦技:技でかわす戦い方 力で押しつぶす戦術に弱い
武器:片手曲刀(なおカムシーン出展不明と名付けたりはしていない)
一人称:俺
女性経験:3人 ゲーム中 言及しない リア充爆●しろ!
はじめては17歳、バーの裏の草むらで、年上の常連のおねえさんと……

 

などなど どんどん膨らんでいきます
国の体制とか経済活動とか隣国の様子とかも、ストーリーになじむように作り込むようになります。

しかし、そのすべてを作中で描く必要はありません。むしろ、作り込めば作り込むほど、取捨選択に迫られます。
例えば、利き手が右だったとして、それはキャラクターグラフィックで表現すればいいのであって、作中のセリフで「俺は右利きだ」と語らせる必要はないのです。
もっとも、聞き手が重要なファクターとなるゲームデザインなら、むしろ必要になるでしょう。
取捨選択の技術――何を読者、視聴者、プレイヤーに伝えるかについては別の機会に語ろうかと思っています。

もっとも、ストーリーを作る上で舞台設定や人物設定をすると、必要から生まれた設定なので、ほぼほぼ使われることになります。 しかし、キャラクターからストーリーを作る場合と違って、これの設定をこの伏線につかってこのシーンに落とし込むといったフィルターや仮止め作業がなくなってしまうため、かえって冗長になりやすいデメリットもあります。


昔、小説を書いていた時、盛るよりも削る方が難しく、簡潔な表現に書き直す苦悩をいやというほど味わいました。現在でもその努力は報われていません……
反映されない設定を作り込むことは無駄な工程かもしれません。しかし、なくなく切り捨てたエピソードや設定がたくさんあるゲームほど、洗練されていると言って過言ではないでしょう。

 

蛇足:
ぼやっとしか設定していない のと、すんげー細かく設定しているけど あえて 直接的な表現を避けている のは天と地ほど違います。

某 褪せた目をした人が狭間の地と呼ばれるところで壊れた"リング" を直し王を目指すオープンフィールドなアクションRPGのように。

追記:聞き手→利き手 に訂正