ゲーム制作者が備えるべき信仰心・政治的リテラシーについて - フリーゲーム「妹のドリームランド」開発室

結論、今、日本の制作環境では求められていません
しかし、今後、個人制作者も含めグローバルな視点を持つべきと考えているなら活用能力(リテラシー)として備える価値があるでしょう。

１　宗教の数

世界には数え切れないほどの宗教が存在します。　なので、すべてを網羅することは不可能と言えるでしょう。

文化庁の統計によると

神道系　8万4,443法人（神社）、仏教系　7万6,941法人（お寺）、キリスト教系　4,838法人　諸教　1万3,730法人
合計の宗教法人数は17万9,952法人（前回（※）18万544法人から592法人の減）。 ※前回調査は、令和2年12月31日現在。
となっています。

引用もとURL　宗教年鑑 | 文化庁(宗教統計調査の主な結果)

２　対立が起こる経緯
では、なぜ宗教は対立するのかという疑問が生じます。
まず、対立には様々な理由があります。
利益・損益につながるもの
正義・不義につながるもの
あるいは好みの差……etc
対立は避けるべきものですが、同時に、避けられないものも存在します。
例えば、プロテスタントはカトリック独自の教義を否定して生まれた経緯がありますし、イスラム教はイエス・キリストによる救済が不完全だったとして生まれました。
なお、ユダヤ教については、イエスをメシア（キリスト：救世主：油そそがれし者、神の祝福を受けた王）だと認めていません。
当時のユダヤ教徒はローマの支配から解放する英雄を欲していました。

個人が変えようのないモノ、アイデンティティに直結する部分――。
つまり、所属と信念は必ず対立すると言って間違いありません。
この所属と信念を包括的に支えているのが「宗教」あるいは「政治」なのです。

多くのメディア・コミュニティ、あるいはメディア・コンテンツで政治や宗教の話題がタブーとなっているのはこのためです。
一方を肯定すると、他方を否定することになってしまう部分があるからです。
また、政治とは仲間を増やす行動です。　仲間とは「そいつの言うことを無条件で信じる」こと、「無条件で助ける」ことを意味します。
その判断に常識や正義、公益性、公共性は一切入り込みません。
なので対立は必至です。
裏の私がたまに言っていますが「政治的正しさ」と「学術的正しさ」は違うのです。　だから、「あなたは間違っている」と主張して説得することは困難を伴います。

日本の環境で広く知られている、アブラハムの宗教、仏教、神道のなかでも上記の法人数のとおり、かなりの分派が生じています。
これらの宗教の中でもそれぞれ矛盾を抱えており、それこそ世紀をまたいで、各派閥の勢力間で落としどころを付けようとしています。

３　リテラシー
しかし、強い信仰心、あるいは政治的関心を持つことは悪いことではありません。　むしろ、推奨されます。
そして、中世ヨーロッパを基調としたファンタジーを構築するときなど、宗教的要素を組み込むときは、知識を反映させたほうがまとまりがよくなります。
適当に“つまみ食い”するとかえって失礼です。

しかしながら、ストレートに表現しない方が無難であるとも言えます。
十字架や星と三日月、鳥居のように宗教にはシンボルマークがあります。
これらのシンボルの使用は慎重に行うべきですし、安易に真似るべきでもありません。知識のなさによって偶然似通ってしまうことは"もってのほか"と言えるでしょう。
サイト紹介

www.ancient-symbols.com

www.shutterstock.com

アルバハムの宗教の聖典である聖書は、ヨーロッパ文化の基礎となり教養としても広まっているので、通読は難しくても「ジェネシス」「エクソダス」「新約の福音四書」あたりは有名どころで一読の価値があります。　個人的には「プロバース」「エクリジアスティス」もオススメ。
Wikiペディア教授の話では

2006年現在　34億人だそうです。アブラハムの宗教 - Wikipedia

本物の聖書でなくても、解説書や小冊子があるので、キリスト教徒になるつもりがなくても、知識・教養の一部として身につけると宗教的リテラシーが向上します。
日本の場合、これに神道と仏教の歴史や基礎知識、千代田区のY神社※を主体とする政治的見解が加わるので、実はリテラシーを高めようとするとかなり大変だったりします。

政治のシンボルとしては主に北米の規格を主としています。
ざっくり　赤　共和党な保守　青　民主党的なリベラル
ほか赤には社会主義、共産主義のイメージカラーでもあります。
カギ十字(はあけんくろいつ)（某旧社会労働党のシンボル）はいかなる場合もN.G.
似ているお寺のマークも、実は推奨されていません。　実際に、地図記号も現行のデザイン（卍）から高塔（三重塔）に変えようという動きがあります。