フリーゲーム「妹のドリームランド」開発室

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「敵か味方の原則」というRPGの概念

RPGアドベンチャーゲームで、主人公(プレイヤー)に選択を迫ることはよくあります。

なかには、キャラクターの生死にかかわる、とても重い選択肢もあります。

そういう、取り返しのつかない要素については不評もあり、その良し悪しついては語ると長くなってしまうので、今回は選択肢で仲間になったり、敵になったりする要素について話します。

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風のように過ぎ去る者(ラフ画)

「妹のドリームランド」でもそうでしたが、主人公が話しかけることができるキャラクターは 仲間にできるか、戦うことができるか のどちらかである という原則が存在します。

これを「敵か味方の原則」と私は呼んでいます。

ゲーム開始時は中立であっても、プレイヤーの進め方次第で変えていくことができ、極端に言えば 敵になるか味方になるかが決定する、というゲームデザインの原則です。

敵は敵、味方は味方と制作者が設定し、それがはっきりわかるRPGが現在の主流です。

しかし、オープンワールドやマルチストーリーが台頭しており、この流れの行き着く先は、主人公(プレイヤー)の主体性の強化と相成って、ゲームの到達点はプレイヤーが決める、誰がラスボスになるかさえ、プレイヤーの選択肢の先という設定もありえるのです。

それこそ「オレの敵はオレが決める」という遊び方を提供できるゲームの需要も伸びてくるかもしれません。

自作のRPGではプレイヤーの意思決定を大切にしているので、当然思いつくであろう”手っ取り早い方法”も選択できるようになっています。

それに対するNPCキャラクターの反応は「敵か味方の原則」にのっとっているわけです。

「敵か味方の原則」を適用したシナリオ制作は本当に大変になりますが、他の一本道のストーリー、コミックスや小説と差別化が図られて、ゲームシナリオ業界としてはよい方向に動いていくかもしれません。

 

なお、タイトルのイラストは「低レベルクリアを目指す1マップRPG 最奥の間」のキャラクターで、テスト用に使っていたものです。β版では差替え済み。