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「ゲーム」における「政治」的表現

参院選(第26回参議院議員通常選挙 6月22日公示 7月10日投開票)が近いです

我々は国際的なスタンダードではありませんが、民主主義国家の国民です

 

さて、このページにおける「政治」とは税金の使い方、法律の作り方、外交方針を指します。
党員になってください、機関誌を購入してください、○○に一票 といった仲間を作る<覇権勢力を拡大する活動>としての政治ではありません。

ゲームシナリオ、特にRPGにおいてデキる王様やダメな統治者を登場させるとき、こういった「政治」的表現をよく利用します。
重税に苦しむ農民だったり、外交を間違えて危機に立たされたりするストーリー上の演出です。
で、そのなかに、現代社会の風刺を入れたり、入れなかったりします。 これは、好みの問題。 制作者の趣味や所属が大きく反映されます。
しかし、結論から言えば、この手の風刺はダメです。 理由は ほぼほぼ「ポリコレ違反」になってしまうからです。
ポリティカル・コレクトネス political correctness
社会の特定のグループのメンバーに不快感や不利益を与えないように意図された政策または対策などを表す言葉の総称であり、人種、信条、性別などの違いによる偏見や差別を含まない中立的な表現や用語を用いること を指す。政治的妥当性とも言われる by wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%8D%E3%82%B9

女騎士が描けない
ファンタジーRPGのなかだけの存在かというと、
意外とそうでもなかったりする
フランスのジャンヌ・ダルクが有名で、日本(鎌倉時代)にも静御前がいたりする
リアルに戦える女性の需要があったのか、なかったのかについては
すこしは、あったのかもしれない……
過去 エタナった作中の ”プリンセスガード” は女性
ちょっとだけ戦える武装した侍女

なので、悪政で苦しんでいる一般市民 という構図まではO.K.でも、どの辺が悪政なのかと具体性を持たせてはいけないようです。
正当性がなく、勝利の見えない戦争を続けるために増税、徴兵を加速。他国との関係も悪くなる、というファンタジーのテンプレ的悪政も…… でも、国民が直接選挙で選んだ国家元首なんだよなぁ。 改憲までして。
バランスをとるために――
民族間の問題を解決する(追い出すというニュアンスが強い)ことを掲げてリーダーに選ばれて、でも、戦争を避けようと外交努力を続けていたら国民から弱腰だと非難されて…… 改憲に実効力を持たせ国際合意に対抗……

政治的な偏りはよくない、と言うものの筆者は自重できないところがあるので、ダメだと知っているけれども、猛烈な指摘を受けない限り許容されているという認識をつづけ、ゲーム演出に織り込む努力を続けていこうと思います。

 

以降、中の人の政治漫談


最善の政治というのは、理論上一つしかなく、なら、誰が執り行っても同じ過程を通り、同じ結論に至ると考えられます。
そして、その理論上唯一である最善の統治、政治判断ができるシステムを人類は構築していくべきなのです。(政治哲学の基礎らしい)
ところが、理想の政治を掲げる政治思想<イデオロギー>・政党が複数存在しています。
実際のところ「政治」という言葉が、税金の使い方、法律の立て方・用い方のほかに<覇権勢力を拡大する活動>を意味している理由に直結しています。
最適解は7、8割ほど、2、3割の利益誘導や自政権の維持を混ぜ込んでしまうので、政治の恩恵を受けられる人が限られてしまうからです。
民主主義で選任された為政者は、自分を選んでくれた支持層の意見を重視します。
結局、人間は「自分さえよければいい」「自分の仲間が増えた方がいい」というエゴに縛られ、脱出することができないようです。 いわゆる衆愚政治
だからと言って、王政が良いわけではありません。
善良かつ聡明な者が1人いれば成立するのが王政ですが、条件を満たせない場合、1年で破綻してしまう: 破滅の路線が決定し覆らない状況になる からです。
一方、合議制は善良かつ聡明な者が各部門に最低1人、だいたい20人から30人ほど必要なのですが、条件を満たせなくても失敗するまで20年から30年かかります。 決定に時間を要するので、実行し、失敗し、それが認識されるまで時間がかかるのです。
王政でさえ成功する事例は極めて少ないわけですから、政治機構は失敗する前提で構築するべきだと歴史から学べます。 そういうわけで、合議制のほうがよい、と言うほかありません。

現実的な判断として、予算編成や立法・司法手続きにおいて95:5くらいの利益誘導なら、上手くいっていると言えます。 このあたりが妥協ラインです。
これが 85:15ほど偏ると不満か蓄積され、7割を切ると目で見える不公正がまかり通る状況になります。 もっとも、国民性(多民族・多宗教などの要因)や国の豊かさ、あるいはい外的な圧力の有無でも許容度は変わってきます。


※民主主義とは、国民が<国のリーダー>(国家元首:大統領)を<直接選挙>で選出する社会統治システムです。 蛇足ですが、ロシア連邦もそうです。
日本には元首がいません。その代わり、行政機関のトップが最大の決定権を保持し、その<国のトップ>、つまり内閣総理大臣を国会議員で選出する代議制をとっています。 間接民主制(主義)とも。
便宜的に天皇陛下が対外的に元首としてのお立場でご公務にあたられることがありますが、憲法や法律などの文面で「元首の地位」や「相応の権限」が規定されているわけではありません。ゆえに、現憲法下では象徴天皇制と呼ばれています。
天皇制は世襲制です。 しかし、世襲で元首を決めるのは民主主義国家ではありません。定義から外れてしまいます。 なので、西側向けの民主主義国家であるために あえて 天皇=元首を明記しないようにしています。 当時でも、現代でもちょうどよい落としどころだったんでしょうか。
このあたりの話を掘り下げるとややこしくなってしまいます。 ”1945”あたりの歴史的背景を解説する右と左と米の書籍を読み漁ると見えてきます。