「ゲーム」という表現・創作物の形でアウトプットされる過程で、一番最初にインプットが存在します。
インプットがなければアウトプットはあり得ない、とも言えます。
このゲームの構成要素は何なのだろうかと分析するとき、制作者の背後関係とともに、どのような情報の集積があったのだろうか想像します。
そこで、学生というインプットに貪欲な層の作品(アウトプット)に、ある種の傾向や共通点がみられたなら、社会的な関心や需要の傾向を反映していることになり、その分析に役立つと見込まれます。我々個人制作者では、規模の大きなマーケティングはできませんが、学生層が制作したゲームを抜粋してプレイ(モニタ)することにより、今後のムーブメントの予測や自身の趣味とのすり合わせを行うことができます。
わかりやすい例が「ガチャ要素」です。
「ガチャ要素」がある、あるいは運要素がゲームの攻略や難易度に大きく影響を与えるゲームデザインが増えるようであれば、昨今のソーシャルゲームのインプットが存在したと推察できます。
つまり、「ガチャ要素」は「ゲーム」の根幹部分、という認識がインプットされているため、アウトプットとして出てきたとも解説することができ、すなわち、「ガチャ要素」「運要素」の薄いゲームは、今後、「ゲーム」として認識されない可能性がある、とまで解釈を広げることができます。
ノベルゲーの周回要素やヒロインの希薄化についても同様に推察を行い、自作ゲームに還元することも可能です。
アウトプットからインプットを推察し、フレッシュな環境/需要を敏感に察知する能力が個人制作者にも求められる時代がくるかもしれません。